カミヤドリ

カミヤドリ(3) (角川コミックス・エース)

カミヤドリ(3) (角川コミックス・エース)

三部けいは、カミヤドリという漫画で知っていたのだけど、この作者は女の子を描く時に妙な情念がこもっていて、時々描かれた女の子からさっき言ったような達人っぽい気配がしていたので、よく覚えていた。でも決して絵だけという訳ではなく、ストーリーの方でも死と性、権力、罪、薬物なんかを扱っていて、非常に描く気マンマンといった感じだった。だったというのは、どうも打ち切りくらったらしく、しかも単行本の方も絶版になっているようだからなんだけど、個人的な評価としてはあまりにも過小評価されすぎというか、むしろその前段階で認知されてなさすぎな漫画なので、こんなところで宣伝したからどうということもないだろうけど、仮にアニメ化されてれば間違いなく爆発する程度には面白いと思うので、絶版だけど、お勧め。

こういうエロから一般に行った漫画家はやっぱり人体を描きまくってるから絵が上手いのかと思って、いくつか挙げてみると、大暮維人甘詰留太okamaあたりで、あと介錯とかぢたま某六道神士なんかもいるから、別にエロから一般に行く漫画家は死ぬほど絵が上手いという訳でもなかった。でもやっぱり、大暮維人の線とokamaの線は三部けいとか胃之上奇嘉郎の線と通じるようなところがあるように思うし、それはエロ出身の漫画家独特なもののように思うから、やっぱり人体への情念がそうさせているんじゃないか。例に挙げた漫画家の中だと甘詰留太が一番情念溢れる作家だけど。