思ったこと

http://d.hatena.ne.jp/marque/20050106
http://d.hatena.ne.jp/pinkmac/20050113
PGとして働きはじめて1年、最近つらつらと考えることと一致したので。

日本の技術者はどこへ消えたのか?ということだが、結論としては日本では基本的に、ソウトウェア開発は技術力で新たな価値を付加、創造するというよりは、どちらかというと利益を上げるための手段であるという側面が強く、優秀な技術者は(獲得に要する余計な出費が容認される程は)必要とされていない。
なので、消えたというよりは、業界的に消してる感の方が強い。

ソフトウェア開発で儲かる受注というのは大体、官公庁向けシステムとかそういう大規模プロジェクトで、PGは30人〜数百人、開発期間は半年から数年とかそういう感じだ。

で、例えば大規模開発を2本走らせていたとしよう。開発を行なうためにはPGだけでも100人くらいは必要な計算になる。ここで、これらの開発が終わって、次に取れた受注が1本だけしか無かったら、大方50人はPGが余ってしまう。
会社としては、社員を余らせてしまうと給料が丸々損になってしまうので、PGは社員として抱え込むよりは、派遣を使って半年いくらで100人雇って、必要なければ50人は来なくていいよ方式がリスクが低くなる。

さらに、PGなんかは、数十人以上が関わると、その中に2人や3人、優秀な人間がいても最終的なスケジュールや利益には誤差くらいしか影響を与えない。(最初から払っている報酬に比べて優秀な人間だとわかっていて、その人は別スケジュールとかすれば違うと思うけど。)

そんな理由で、会社は優秀な設計者やマネージャさえ抱えていれば、PGはまあ普通に仕事さえしてくれるレベルで良いので、派遣から来てもらった方が有利だと考える。(会社が体系的に次世代の優秀な設計者を育てようとしているという話は寡聞にして知りません。俺はこんな考え方でこの先数十年間優秀な設計者を抱えつづけられるとは思わない。)

最大の問題は、PGというのはまあ普通に仕事が出来るレベルと、優秀なレベルの人間だと生産性は10倍から100倍は違うことだ。ホントに、とある人間が丸々1日頭を抱えているような問題を、別の人間が1時間くらいで終わらせたりすることはよくある。しかし、会社的にはあんまりPGが優秀であるかどうかは関心が無いので、当の優秀なPGは仕事をやめたり、自分でベンチャーを立ち上げたり、フリーでやってたりする。

以上のプロセスを経て、技術者はどんどん地下に潜伏していく。

これが現状。もっと技術者的に楽しい世界にするには、新しいビジネスモデルを築かないとダメなんだろうなあ。googleなんかはそこら辺を上手くやってて、オタク的技術で上手にお金儲けをやっている印象だ。

これが、DBやOS作るとなると人数と質両方が求められるかもしれないけど、(会社は質を求められないという点で確信的にこれらの開発をやっていない?)最近はWEBシステム全盛でフレームワークも整備されてるからそらソリューションソリューション叫ぶわな。

なんだか予想より偏った文章になった気がする。とりあえず技術者が甘えている部分もあるので、これからは技術1本では難しいからもっとビジネスの勉強もしましょうということですな。